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サービスマネジメントとは

サービスマネジメントとは、事業部門が必要とするサービスの安定的な提供と
継続的な改善を管理するための仕組みです。

これでわかる!ITサービスマネジメント

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サービスマネジメントとは

サービスマネジメントとは、提供するサービスの品質を管理することを意味しますが、「サービス業におけるサービス」や「『おまけ』という意味の『サービス』」ということではありません。

現在のビジネス環境においてIT部門は「生産性の向上」だけでなく、「ビジネスへの貢献」が強く求められています。しかし、多くの企業は環境変化や問題への対応に手一杯で、ビジネスへの貢献ができずにいます。

サービスマネジメントとは、このような「ビジネスへの貢献」を行うためのサービスを構築して日々改善につなげるものです。

昨今、特にサービスマネジメントが必要とされる業界は製造、介護・福祉業界と言われており、これからの日本の産業を支える上でも大切な業務となります。

元々はITサービスマネジメント

現在はサービスマネジメントと呼ばれることが多くなりましたが、元は企業のIT部門・情報システム部門が提供するシステムを「サービス」として捉え、その品質を向上させるという意味で「ITサービスマネジメント」と呼ばれていました。※今でもITサービスマネジメントと表現されることは多くあります。

今後、IT部門はシステム視点から脱却し、最適なサービスを速やかに提供していくため、ビジネスニーズとそのライフサイクルへの見通しを持つことが大切です。そして、ビジネス価値の最大化と組織の成長を促すサービスマネジメントに取り組んでいく必要があります。

サービスマネジメントがビジネスに貢献するためには、企業の戦略とビジネス拡大に向けて価値分析を行い、持つべきもの、利用するものを明らかにすることでサービスを最適化していかなくてはなりません。

中でもITサービスマネジメントの成功事例をまとめたITIL(Information Technology Infrastructure Library)は、IT業界のデファクトスタンダードとなっています。

ITILは、イギリス政府のCCTA(中央コンピュータ電子通信局)が発行したITサービスマネジメントの英国規格であるBS15000のベースとなっている書籍群です。

このITILによるとITサービスマネジメントは、Process(過程)、People(人)、Products(成果物)の3つのPがバランスよく配置されることが重要とされています。

このITサービスマネジメントのデファクトスタンダードであるITILの考え方を、あらゆるサービスに取り入れていくことが重要です。

サービスマネジメントにより創造すべき価値

今、世界のあらゆるモノは、ITを利用する前提で設計されており「サービス化している」と言えます。つまり「サービス=IT」と考える必要があり、そのためにはサービスマネジメントが重要です。

では一体、サービスマネジメントにより創造すべき価値とはどういったものなのでしょうか。

ユニリタでは、サービスマネジメントにより創造すべき価値を企業(ビジネス)における価値、サービスにおける価値、IT資産における価値の3つに分類しています。

サービスマネジメントにより創造すべき価値 レイヤー
企業(ビジネス)における価値 ビジネス層 ビジネス拡大、顧客満足、CSR(企業の社会的責任)
※ここでの顧客とは「サービスの提供を受ける人」であり、社内・社外を問いません。
サービスにおける価値 サービス層 サービス化の拡大、IT活用の最適化、事業継続計画(BCP)の提供
IT資産における価値 インフラ層 最新テクノロジー活用、リソースの最適化、ナレッジの活用

優れたサービスマネジメントの特長

サービスとビジネスの成長をサービスマネジメントで継続的に改善していくためには、以下の3つの要素を継続的に成長させて領域を広げていくことが大切です。

有用性

優れたサービスマネジメントを行うことで、顧客がサービスを必要とするタイミングで必要な機能を提供します。そのためには顧客の求めるニーズと合ったサービスを提供することが求められます。

ここで取り組むべきサービスマネジメントの課題は、サービス全体の可視化です。効果、リスク、ROIを評価することで次へつながる改善活動の指標を創り出すことができます。

改善効果の数値化

提供するサービス単位にサービスレベルを定義・管理し、それを技術サービスカタログにまとめていくことで、運用コストに見合った効果が得られているかを管理できます。

リスクの顕在化

ITシステムやアプリケーション、運用に関わるオペレーションにおける現在の状況や問題点を可視化し、ナレッジを共有することでリスク予測を可能とし、問題の未然防止、人材の最適配置などプロアクティブな活動につなげます。

ROIの最適化

ライフサイクル(企画・設計・構築・運用・改善)における収支をモデル化し、個々の運用から得る情報の収集・蓄積・分析 プロセスを構築することで、管理会計を効率化しROIの最適化に貢献します。 

信頼性

顧客が要求するサービスを利用したい時に利用できる状態を維持していくことがサービスマネジメントの信頼性につながります。これを実現するためには、ITシステムを安定的に提供できる仕組みが求められます。

業務プロセスを標準化していくことで、属人化及び負荷の偏在の排除につながり、サービス品質と信頼性向上につながります。

標準化

設計・構築・運用の各フェーズと改善サイクルの標準化プロセスを定義し、プロセス指向の運用を行っていくことで、事故予防と改善の横展開へとつなげます。

平準化

業務プロセスを標準化することで属人化が排除され、スキルに依存せずにアサインが可能となります。その結果、特定メンバーへの負荷集中かなくなり、業務負荷が平準化されます。

最適化

標準化されたプロセスをより効率化できるように見直し、変化や例外処理を取り込んでいくことで、コストの削減と信頼性の向上を可能とします。

運用プロセスの最適化においては、以下の4つを実施することで信頼性が向上します。

  • 計画に従った定常業務を自動化することでミスを防いで高品質なサービス運用
  • 従来の手順に従った定常業務を見直し簡略化して作業時間の短縮
  • 突発的な依頼を手順化、定常化して業務負荷の軽減や属人化の防止
  • 改善活動を定例化して継続的な改善活動の実践

経済性

サービスマネジメントを行う上では、顧客が要求するサービスをより早く、適切な価格で提供していくことも重要です。そのためには、サービスの立上げや改善に伴う変更を短期間に提供できる仕組みの構築が求められます。

業務プロセスを自動化することで、変更のリードタイム短縮や、運用のオペレーションミスを抑止できます。その結果、コストが削減され経済性の改善につながります。

変更 プロセスの自動化

システム変更・リリースプロセスにおいて更新作業を自動化することで、ヒューマンエラーを抑止します。

さらに複雑な手順を素早く実行して、変更要求に対するリードタイムを短縮できます。

ソースコードやロードモジュールを一元的に管理し、変更する構成要素のバージョンや内容、手順、作業者などの情報を管理することで、不測のトラブルを防ぐことに貢献します。

構築プロセスの自動化

仮想環境やクラウド環境においては、システム環境構築のプロセスを自動化しておくことで迅速なリソース調達、稼働を可能にします。

特定の環境にOSを配置し、ネットワークへの接続を自動的に行うブートストラップサービスや、アプリケーションレベルでの各種設定を自動化するコンフィグレーションサービスを行います。

セルフサービスの実現

顧客が自己解決できる環境を提供することで、システム運用に関わるコストの圧縮を図ります。

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サービスマネジメント実現のための重要な要素

現状の業務バランスと理想とすべきポートフォリオを顧客の望むサービスを提供しながらサービスマネジメントを実現していくために特に重要な要素は以下になります。

サービスの継続的改善

サービス提供は企画設計、開発、運用、改善の流れで進むライフサイクルにおいて内部統制上の観点から職務分掌が進んでいます。

こうした中で開発と運用などの業務担当者間に生まれた溝が、アウトソーシングによっていっそう大きなものとなり、情報の連携を困難にしています。

サービスマネジメントでは、このような業務間の溝をなくし、情報をシームレスに一元管理することで継続的な改善が見込まれます。

サービス成長段階に応じた改善方法

サービスマネジメントによってビジネス価値を生み出すためには、ライフサイクル管理だけでなく、ビジネスの成長ステージとも同期させる必要があります。 

サービスマネジメントでは、ビジネスの成長ステージを立上げ期、成長期、安定期、停滞期の4つのステージとして定義し、それぞれ必要となる改善方法を提示していくことが大切です。

立上げ期

顧客ニーズや市場の変化に対して迅速に反応し、試行錯誤も繰り返しながらサービスを成長させていくステージです。

サービスマネジメントの中でIT部門は顧客にとって必要不可欠あるいは魅力的なサービスを構築し提供しますが、これらの新たなサービスが有用であるかの見極めと修正が重要となります。

サービスマネジメント有用性の観点→新たなビジネス価値の創出

ビジネスにおけるポートフォリオを可視化した上で、それを構成するビジネスサービスカタログを評価していきます。評価した結果を基に、注力すべき事業を明確にしていきます。

成長期

さまざまな顧客層を取り込みながらサービスを発展させていくステージです。

ここでのサービスマネジメントは、事業拡大に追随できるスケーラビリティを確保することが重要となりますが、あわせて顧客ニーズに素早く柔軟に対応するために有用性を評価しつつ信頼性を高める活動も行います。

サービスマネジメント信頼性の観点→ プロセスの定着

ITシステムの調達プロセス、リソースのアサイン、ITシステム構築の仕組みなどを整備し、事業リスクの低減とサービス可用性の向上を目的にプロセスの標準化に取り組みます。

サービスマネジメント経済性の観点→管理会計基盤の構築

タイムリーに効果が把握できる経営的な判断を迅速に行えるように、財務情報やサービスの利用状況、プロセスごとの生産性などさまざまな観点よりメトリクスを収集して分析、解析を行える仕組みを構築します。

安定期

サービスはビジネス価値の源泉として機能しており、サービスマネジメントの可用性を維持していくことが最重要課題となっています。

また、生産性を向上しROIを実現していくためにもバランスのとれた最適化が求められます。

サービスマネジメント信頼性の観点→リスクマネジメントの定着

ニーズとともに成長してきたシステムは、かなりの確率で複雑な様相を呈しています。

こうしたシステムはプロセス(運用)によって症状を抑えられている状態であり、本質的に危険な状態のため、予期せぬトラブルを誘発し不要な損害を被る原因になりかねません。

サービスを提供している構成要素を紐解き、潜在的な問題を洞察し顕在化するリスクマネジメントを継続的に行えるようにする必要があります。

サービスマネジメント経済性の観点→ROIの最適化

複雑化したシステムの統廃合、最新テクノロジーへの転換、ソーシングの活用など、サービス提供の中長期計画を制定し、投資収益率(ROI)の最適化を図る必要があります。

停滞期

ビジネスの利用価値としての役目を終えつつあるサービスには、需要と供給のバランスを図りながら機能縮退、部分統廃合、完全自動化などランニングコストを極限まで抑えた運用が求められます。

サービスマネジメントでは新たな利用価値としての可能性を探りながら、撤退か再利用かの道を判断する必要があります。

サービスマネジメント有用性の観点→ビジネスサービスカタログとポートフォリオ再評価

ビジネスサービスカタログやポートフォリオの再評価をすることで、不要なサービスから撤退し、次のサービスの創出にシフトすることができます。 

サービスマネジメントツールのメリット

サービスマネジメントツールを活用した場合としていない場合の違いや、サービスの改善領域を広げる方法について説明します。

ナレッジの共有

サービスマネジメントツールを使用しなくとも、サービスを管理することは可能です。たとえば、スプレッドシートを用いて問い合わせ情報を蓄積することもできるでしょう。

しかし、正規化されない情報か記録されてしまう、似たような情報か複製され散在してしまうと集約と共有がうまくいきません。

その点、サービスマネジメントツールはナレッジを容易に共有することが可能です。

可視化の実現

サービスマネジメントツールを用いてできる可視化は、ビジネス上の目標であるKGI(重要目標達成指標)、それを実現するためのサービスのCSF(主要成功要因)、効果測定を行うためのKPI(重要業績評価指標)です。

以下の図では、活動の可視化に向けてサービスマネジメントツールを用いた取り組み事例を取り上げています。

サービスマネジメントツールに分析方法やレポート要件などを定義すれば、常時モニタリングが可能となり、KGIで定めたゴールの達成状況が可視化されます。

標準化の実現

役割や手順が明確に定まっていない、あるいはルールが形骸化していると、業務は場当たり的となり、サービスレベルを維持することができません。

こういった状況を改善するためには、サービスマネジメントツールを使って一連の業務のさまざまな要素を定義して再現可能な状況を作り出す必要があります。

以下の図には、サービスマネジメントツールを活用した改善の流れを記載しています。

サービスマネジメントツールを利用することで、ワークフローによる承認行為や作業手順等の標準化と遵守が強制され、業務プロセスの定着と不正排除が可能となります。

結果としてガバナンスの有効性を向上させることにもつながるでしょう。

自動化の実現

サービスマネジメントツールを活用する最大の利点は自動化です。

それまで手動で行われていた業務をサービスマネジメントツールで自動化、省力化することで、次の領域の改善に取り組むことかできます。

また、人手を介さないことによる品質の向上が見込めます。

サービスマネジメントツールで自動化できる業務の例としては、監視ツールからのイベント自動登録機能、移行モジュールの自動配布といったデリバリー機能、構成情報の自動収集による変更履歴との突合せ機能などです。

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サービスマネジメントは適切なツール活用が近道!

「LMIS」はITILに準拠したサービスマネジメントプラットフォームです。

顧客に提供するサービスを適切にマネジメントし、サービスによる課題解決と継続的なカイゼンを実現します。

プラットフォームとして十分な機能と柔軟性を備え、サブスクリプション形式でサービスを提供しているため、導入コストと日々のランニング費用のどちらも抑えることができます。

さらに「LMIS」は、管理手法であるサービスマネジメントの考え方を広げ、さまざまな業務への活用を推進します。

このサービスマネジメントの考え方はBtoBサービスにも応用でき、プロセス・構成情報・顧客情報の一元管理により顧客満足度を向上させます。

 

ITILに準拠したサービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」

LMIS (エルミス)とは

「LMIS」はITILに準拠したサービスマネジメントプラットフォームです。

顧客に提供するサービスを適切にマネジメントし、課題解決と継続的なカイゼンを実現します。

プラットフォームとして、十分な機能と柔軟性を備え、 サブスクリプション形式でサービスを提供しており、 導入コストと日々のランニング費用を抑えてサービスを利用できます。

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執筆者情報

澤田大輔

澤田 大輔

株式会社ユニリタ
クラウドサービス事業本部 ITマネジメントイノベーション部
サービスマーケティンググループ 澤田大輔

LMISのマーケティングとセールスの責任者をしております。
営業経験も長いので、単純な製品機能のご紹介だけでなく、他社事例や業界動向の知識も豊富です
プライベートでは2児(チワワ5歳、娘2歳)の父を頑張ってます!!

お役立ち資料をまとめて
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ヘルプデスク、ITサービスマネジメント、変更管理、などサービスマネジメントに関するノウハウなどのお役立ち資料や、
実践事例集など、さまざま資料をまとめてダウンロードしていただけます。

よくある質問

Q

サービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」の特長を教えてください

A

① 導入から定着のための全面的な支援
業務プロセスの見直し・改善や、サービスマネジメントの教育・理解もあわせてご提案します。
② 活用のための最適な基盤
基盤であるSalesforceは継続的カイゼンに役立つレポート・ダッシュボード機能が充実し機能拡張に関しても「AppExchange」のサービスとの連携が可能。
③ サービスマネジメントの活用領域の拡大
サービスマネジメントの考え方を広げ、様々な業務への活用を進めます。

Q

サービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」を導入するメリットを教えてください

A

①ITILのサービストランジション・サービスオペレーションで定義されているプロセスのテンプレートを実装しています。ですので、LMISを導入していただくことによりITILに準拠した運用を実現することが可能です。
②ITILで定義している構成管理を実現します。
サービストランジション・サービスオペレーションの各プロセスとの紐づけも可能です。
③構成管理と紐づけ形でサービス契約の管理を実現できます。
「企業情報・社員情報」「顧客情報」「ベンダー情報」の管理が可能です。

Q

サービスマネジメントによくある課題を教えてください

A

①インシデント対応や変更作業の記憶が散在しており、情報が活用できない。
②IT部門が実施するそれぞれの業務やサービスの評価ができない。標準化による信頼性の向上
③役割や手順が明確に定まっていない

Q

どのような外部ツールと連携が可能ですか?

A

監視ツール(Zabbix、Hinemos)のほか、メーカー系監視ツール(JP1やSystemWalker)などとの連携実績もあります。また、ADとの連携やタスク管理ツールのbacklogとの連携も可能です。

Q

どのようなサポートが受けられますか?

A

LMISでは安心のサポート体制ということで、マルチチャネルでの体制をとっています。
電話やメールだけでなくお客様専用のサイトやWeb会議でサポートを行っています。 無料で活用セミナーも実施しております。
LMISにはカスタマーサクセスチームがあり、設定や運用についての問い合わせも常時行っております。

Q

料金について詳しく教えてください

A

LMIS本体の値段は1ユーザー4000円で、最小利用ユーザーが25ユーザーになります。25ユーザー×4000円の月額10万円になります。初期導入費用として、30万円頂いております。

Q

サービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」についてもっと知りたいのですが、参考になる資料などありますか?

A

「LMIS」のすべてがつまった3点セットのご用意をしております。
是非お申込みいただき資料のダウンロードをお願いします。
▼詳細はこちら
https://www.lmis.jp/dl/m_lmis.html

Q

サービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」の機能について教えてください

A

LMISは、サービスマネジメントを効率的に行うための豊富な機能を備えています。
構成管理や顧客・契約管理、情報管理、情報の可視化・分析、など

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