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顧客とのインシデント情報の共有でカスタマーサービス向上に寄与|コベルコシステム株式会社 様

顧客とのインシデント情報の共有でカスタマーサービス向上に寄与

ナレッジ蓄積と業務の可視化に貢献する「LMIS」

製造業を中心に幅広い分野のシステム構築・運用を手掛けているコベルコシステム株式会社では、ユニリタが提供するITIL準拠のサービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」を活用し、SAPを中心としたERPソリューションでのインシデント管理の属人化解消を図っています。

課題

  • 中期経営計画で掲げる「脱工数」の取り組みを加速させたい
  • SAP保守業務の属人化で情報が分散、ナレッジが蓄積できていない
  • 担当者ごとの作業工数が迅速に把握できない

解決策

  • 「LMIS/コンシェルジュ」で単純な転記作業などが不要に
  • 「LMIS」で作業の標準化を実現、ナレッジ蓄積で情報活用基盤の整備に成功
  • 作業工数をリアルタイムに把握し、作業効率化の実現に寄与

導入効果

顧客対応の属人化と、Excelによるインシデント管理の工数負荷を解消し、作業の効率化を推進するため、ITIL準拠のサービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」を導入。問い合わせ対応の一元管理と工数削減、作業品質向上を実現し、顧客満足度の向上にも貢献。

課題保守対応の属人化、ナレッジ蓄積や顧客との情報共有に課題あり

コベルコシステム株式会社は、株式会社神戸製鋼所(以下、神戸製鋼)の情報システム部門をルーツに1987年に設立。製造業である神戸製鋼所から受け継いだ「ものづくりや品質へのこだわり」と、IT業界をリードしてきた日本アイ・ビー・エム株式会社が持つ「イノベーションのノウハウ」とを融合させることで、顧客の多様なニーズに応えるためのさまざまなソリューションを展開しています。長期経営ビジョン「Be a Trusted Partner」を掲げ、顧客に信頼されるパートナーとなるための施策に取り組んでおり、社内外において持続的成長に貢献する企業としてのサステナビリティ経営への取り組みも加速させています。その具体的な戦略となる中期経営計画では、顧客満足度向上を踏まえた従来ビジネスの継続的強化や徹底した生産性の追求など4つの重点施策を進めており、脱工数をキーワードに掲げてアセットのパッケージ化などへの取り組みを積極的に推進しています。

中でもSAPを中心としたERPソリューションの豊富な実績とノウハウを顧客に提供しているのがERPソリューション本部です。SAP社認定コンサルタント資格数を約800件、SAP導入案件も260案件を超えるなど、SAPソリューションの導入から活用支援、運用・保守サービスまで、顧客に寄り添うビジネスパートナーとして事業を展開しています。同本部内で、既存顧客向けの保守対応を中心に、小規模な開発・改修や、関連会社への導入支援、新技術のキャッチアップなどを行っているのがクライアントビジネス部です。

ソリューション本部
クライアントビジネス部 第2グループ
大瀬 寛人 氏

同部では、数十社の顧客に対してSAPの保守業務を請け負っており、日々問い合わせ対応を行っています。この問い合わせ対応における課題について、ERPソリューション本部 クライアントビジネス部 第2グループ 大瀬 寛人氏は語ります。「以前はExcelベースの問い合わせ表を用いたメールや電話での問い合わせ対応が中心で、保守対応に統一感がなく、お客様ごとに属人化していました。また対応の実績集計にRedmineを用いており、Excelの情報を転記するなど二重入力が発生し、リアルタイムでの状況把握や全体での工数把握、担当者変更時の引継ぎなど、非効率な状況にあったのです」。問い合わせ内容が分散していたため、ナレッジの蓄積や共有が難しい状況も課題の1つでした。

また、問い合わせ内容の進捗状況が顧客に開示できないなど、顧客満足度の観点からも新たな環境づくりが求められていたのです。「問い合わせ対応の進捗状況の開示でお客様の安心感が得られるほか、お客様に直接問い合わせ内容を入力してもらい転記ミスや聞き洩らしなどコミュニケーションに関するリスクを減らしたいと考えました」と大瀬氏は当時を振り返ります。

解決策顧客へのポータル画面が可能で使い勝手の面でもメリットが大きい「LMIS」を選択

数十社の顧客から得られるナレッジを共有し、必要な情報にアクセスしやすい環境づくりを念頭に、顧客自ら問い合わせ内容が起票でき、属人化していた対応方法をツールによって統一できるソリューションが求められました。「作業の平準化という観点から、作業工数がリアルタイムに把握できる環境が必要でした。また、マルチテナント環境としてお客様ごとに参照権限が設定でき、お客様にもインシデントの対応状況がリアルタイムに共有できる環境が望まれていたのです」と大瀬氏。

当初は、別部門が利用していたツールを数カ月間トライアルしたものの、UXの観点からメンバーの使い勝手がさらに向上できるツールを再度検討することに。そこでインシデント管理をキーワードに調査するなかで複数のソリューションから注目したのが、ユニリタが提供するITIL準拠のサービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」でした。「参照権限が適切に付与でき、負担なく実績入力できてメンバー展開しやすいソリューションとして『LMIS』を評価しました。『LMIS』は豊富なレポートテンプレートが活用できるため、お客様への月次報告などにも使えると判断したのです」と大瀬氏は話します。特に、顧客にポータル画面を提供する「LMIS/コンシェルジュ」が「LMIS」本体と使い分けできるため、コスト面でもメリットが大きいと判断したのです。

そこで、「LMIS」のトライアルを実施したうえで、現場の要望をヒアリングしながら段階的に機能を実装、先行して2社の顧客に展開し、インシデント管理の基盤として「LMIS」が、カスタマーポータルとして「LMIS/コンシェルジュ」が正式採用されることになったのです。

導入効果「LMIS/コンシェルジュ」による顧客との情報共有によって満足度向上にも貢献

現在は、同社が提供するSAP運用・保守サービス「AMSサービス」において、顧客との問い合わせ窓口およびインシデント管理の基盤として「LMIS」が活用されており、ターゲットとなる企業の半数ほどが、従来のExcel起票によるインシデント登録から、「LMIS」を基盤にしたインシデント管理へ移行しています。「LMIS」は保守部隊を中心に120名を超えるメンバーが、「LMIS/コンシェルジュ」は顧客を中心に200名弱が利用しています。「必要な管理項目やどの問い合わせ種別で誰にメール通知するのかなど、お客様ごとに運用が異なります。『LMIS』は各要件に対して設定周りで柔軟に対応できるため、とてもありがたい」と大瀬氏は評価します。


「LMIS/コンシェルジュ」を経由して寄せられる問い合わせは、定常的な登録依頼やトラブルに関する質問などが主なものとなっており、さまざまな問い合わせが日々寄せられています。「現状は、従来運用していたExcelのお問い合わせ票を『LMIS』に移行したレベルで、シンプルな運用を行っています」と語るのは、同部 第3グループ 鈴木 健太氏です。お知らせやFAQなどの情報は現在「LMIS/コンシェルジュ」にて提供していませんが、今後ナレッジが蓄積されれば、顧客への情報提供も検討していきたいと考えています。

ソリューション本部
クライアントビジネス部 第3グループ
鈴木 健太 氏

基本的には、顧客に提供されるポータルとしての「LMIS/コンシェルジュ」にて問い合わせが起票され、その内容に応じて対応メンバーをアサイン、顧客とコミュニケーションを取りながら問題が解決すればクローズする、という流れです。集約されたインシデント情報はダッシュボード上に一覧表示され、内部的にステータスが可視化できます。「お客様は、問い合わせしたインシデント一覧がポータル上で確認でき、担当者がスレッド上で何らかの回答をすることでメール通知が行われ、対応の進捗状況がステータス確認できるようになっています。SAPの活用範囲が広いお客様では1日で発生する問い合わせ件数が多いため、将来的にはレポート機能を利用して未解決の問い合わせ件数など、必要な情報を分かりやすく提供したい」と大瀬氏は力説します。

以前は、Excelでの問い合わせ内容を内部のツールに転記したうえで担当者をアサインする工数が発生していました。現在は、「LMIS/コンシェルジュ」を経由して情報が把握できるため、1件あたりの作業時間は約10分短縮できていると言います。この工数削減により、転記ミスもなくなり、作業品質の向上に貢献している状況です。

顧客からも「LMIS/コンシェルジュ」に対する評価の声が寄せられています。「以前よりも分かりやすくなったという声はお客様からも寄せられています。顧客満足度の向上にも少なからず貢献しているのではないでしょうか」と評価する大瀬氏。ユニリタという会社に対しても「何かあればサポートに問い合わせさせていただきますが、レスポンス良く回答いただけています。突っ込んだ内容があれば打ち合わせも別途実施いただけるなど、フォローの体制がとても充実していると実感しています」と鈴木氏は高く評価します。

また、問い合わせ情報の一元管理によるナレッジ蓄積という観点では、現状はトータルで5,000件前後まで情報が蓄積されている状態です。「情報活用するための下地が出来上がったことが大きな成果の1つです。これからナレッジをどう活用するのかについて検討していく段階です」と鈴木氏。さらに、担当者ごとの負荷状況が可視化できるようになり、誰がいつ何の作業にどれくらいの時間をかけたのかがその場で把握できるなど、メンバーアサインも含めて上長から高く評価されています。「内部的には、作業を担当するコンサルタントや開発者がお客様とどんなやり取りをしているのか一元管理できており、全体把握が必要な管理者としても、とても楽になりました」と鈴木氏は評価します。

作業時間の短縮や負荷状況の可視化、適切なメンバーアサインによって、作業の効率化と標準化が確実に進展しています。

今後の展望「LMIS」の使い勝手をさらに高めていきながら、インシデント管理以外の機能活用にも期待

今後については、「LMIS」および「LMIS/コンシェルジュ」の利便性向上に資する改善を進めていきながら、現在展開していない顧客へのトライアルを実施し、最終的にはターゲットとなる顧客全てを「LMIS」へ移行していきたい考えです。「構成情報や契約情報などは、営業部門で利用している同社独自の別基盤で管理されており、『LMIS』とは連携していません。連携については未確定ですが、いずれ問題管理や変更管理、リリース管理といったITIL準拠の機能も含め、『LMIS』をさらに有効活用していきたい」と大瀬氏は期待を寄せています。また、現在は保守部隊での活用が中心の「LMIS」ですが、導入プロジェクトの課題管理などにも活用できないか、トライアルを進めており、「LMIS」自体の活用領域をさらに広げていくことも視野に入れています。

鈴木氏も「まだ『LMIS』が持つさまざまな機能を使いこなせていませんが、レポート機能は使い勝手が良いため、できることをしっかり啓蒙していきながら社内に展開していきたい」と語ります。特に変更管理やリリース管理など機能に対する理解度を上げていくことで、うまく活用できるはずだと言います。

作業の効率化や標準化を支える「LMIS」は、今後も顧客満足度向上と同社の持続的成長を支える重要な基盤として活用されていくことでしょう。

コベルコシステム株式会社

事業内容コンサルティング、システムインテグレーション、アウトソーシング

設立 1987年7月1日

従業員数 1,890人(2025年4月1日現在, 関連会社580人含む)

URL https://www.kobelcosys.co.jp/

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