コラム

  1. トップ
  2. 導入事例&コラム
  3. コラム
  4. ITILとITサービスマネジメントの活用法 ~業務効率化とコスト改善を実現するITガバナンスの強化方法を解説~

ITILとITサービスマネジメントの活用法 ~業務効率化とコスト改善を実現するITガバナンスの強化方法を解説~

ITILとITサービスマネジメントの活用法 ~業務効率化とコスト改善を実現するITガバナンスの強化方法を解説~

2024年11月22日に、「ITガバナンス強化によりコスト改善や業務効率化・トラブル削減を実現する具体的手法とは ~業務プロセス改善とITSMツール導入による生産性と業務品質の向上~」というセミナーを株式会社ユニリタおよび株式会社DXコンサルティングの主催・共催で開催しました。

今回はその講演内容のポイントについてご紹介します。

ITILの基本と 導入時のポイントを簡単に学べる! 今すぐ理解を深める

ITILを徹底活用!DX推進を支えるITSMプロセス最適化の実践法

最初に、DX時代におけるITサービスマネジメント(ITSM)の重要性が高まる中、ITILを活用して業務プロセスを最適化し、サービス品質を向上させる方法について、ご紹介します。

講演では、DXが進展し、迅速なビジネス対応が求められる中で、ITSMはますます重要性を増していることを、取り上げました。そして、ITIL(Information Technology Infrastructure Library)はそのためのフレームワークとして活用され、世界中で広く認知されています。そこで、ITILを用いた品質向上とコスト削減の事例を示し、ITSMの具体的な成果として、運用コスト削減、インシデント管理品質の向上、電子化・一元管理の実現を取り上げました。

特に大手物流会社における実績では、変更管理の評価プロセスを強化することで重大インシデントを半減させるなどの効果が得られています。さらに、プロセス標準化による効率性と品質の向上、KPIを活用した可視化による評価制度の改善、そしてITSMの目指すべき姿を確立することでPDCAサイクルを実現するなど、実務での成果を詳しく解説しました。

こうした取り組みを推進するには、ITILの知識を習得するだけでなく、実際のプロセスに落とし込み、継続的に改善することが必要です。したがって、講演では、業務プロセスの改善とITSMツールの導入によって、どのように現場での生産性向上が実現できるかを具体的に示しました。

ITサービスマネジメントの最適化に向けたプロセス改善と自動化事例

次に、ITサービスマネジメントのプロセス改善と自動化に関する実務事例をご紹介し、効率的な業務運用の実現方法について解説します。

ITサービスマネジメントにおいては、日々の運用プロセスを可視化し、標準化することが基盤となります。この取り組みによって、業務が個々の担当者に依存するリスクを軽減し、サービス品質の向上を実現することが可能です。例えば、対応が人によってばらつきがある場合や、対応状況が不明確な場合、業務効率が低下し、結果としてサービス品質の低下を招くことがあります。このような課題を解決するためには、業務プロセスを可視化し、測定と評価の仕組みを導入することが重要です。

業務プロセスの整備では、まず文書化と可視化を行い、業務の目的や用語を明確に定義します。これにより、誰が、いつ、どのような目的で対応すべきかが明確化され、対応品質の一貫性が保たれます。また、プロセスの測定と評価を通じて、良い点と改善が必要な点を明らかにし、具体的な改善策を講じることができます。

さらに、プロセスの標準化は自動化へのステップとしても重要です。具体的な自動化事例としては、サービス要求管理において、ITSMツールがメールで受け付けた要求を自動的に担当部門に割り当てたり、期日前に担当者にタスクを通知したりする仕組みが挙げられます。このほか、インシデント管理においては、特定のアラートが発生した際に自動的にサービスを再起動したり、必要に応じて担当者にエスカレーションを行ったりするプロセスが導入されています。一方で、変更管理では、変更リスクを評価し、その結果に応じて承認プロセスを自動化する事例も見られます。

インシデント管理の具体的な取り組みでは、プロセスの文書化や用語の定義により、対応のぶれを防ぎ、標準化を進めています。さらに、業務フローの整理やプロセス間の連携の明確化を通じて、インシデント管理から問題管理への移行タイミングを適切に判断できるようにしています。この取り組みにより、インシデント対応の品質向上や再発防止が実現されます。

これらの事例は、ITサービスマネジメントのプロセス改善と自動化がもたらす効果を具体的に示しています。つまり、業務の効率化だけでなく、サービス品質の向上や担当者の負担軽減といった多面的なメリットが得られるため、企業の情報システム部門にとって非常に有益な取り組みであると言えます。

ITガバナンスと内部統制の重要性 ~健全な企業運営のための戦略とプロセスとは?~

続いて、企業運営を支えるITガバナンスと内部統制の重要性について見ていきます。

ITガバナンスと内部統制は、企業の健全な経営と競争力向上に不可欠です。特にデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、ITスキルを持つ人材の確保が難しくなっています。そのため、DXを支える先端IT人材の需要は増加する一方で、供給は減少しており、これが企業の課題です。このような状況では、ITガバナンスを強化し、適切なツールを活用して限られたリソースを効率的に運用することが重要です。

まず、ITガバナンスは経営陣および取締役会が果たすべき責務として定義され、ITが企業の戦略や目標を支えるためのリーダーシップや組織構造、プロセスの構築を保証するものです。これにより、ITガバナンスは単なる情報システム部門の取り組みではなく、企業全体で考慮すべき経営戦略の一環となっています。このようなガバナンスの重要性は、コーポレートガバナンス、すなわち不正や不祥事を未然に防ぎ、公平で公正な運営を確保する仕組みとも密接に関連しています。

また、コーポレートガバナンスを実現するためには、内部統制の整備が欠かせません。さらに内部統制は、健全で効率的な組織運営を実現するための仕組みであり、その中核にITが位置づけられています。実際に内部統制には四つの目的と六つの基本要素が存在し、その一つとしてIT対応が含まれています。特に、日本版SOX法の導入以降、財務情報の正確性を担保するためのIT統制の重要性が増しています。したがってIT統制は、正確な財務情報を保証するために、ITシステムが適切に管理され、統制されていることを証明するものであり、企業の信頼性向上にも寄与します。

さらに、ITガバナンスの実現にはITサービスマネジメントツールの活用が重要です。こうしたツールは、経営層が戦略を効果的に実行するための基盤を提供するだけでなく、日常的な業務プロセスの効率化やリスク管理にも寄与します。加えて、IT監査とシステム監査も、企業がITを適切に運用していることを第三者に示すための手段として機能します。その中でもIT監査は特に上場企業に義務付けられており、内部統制やITガバナンスの実効性を検証するための重要なプロセスです。

「LMIS」の導入で変わるITサービスマネジメントの効率化手法

ITサービスマネジメントの効率化を図るためには、適切なツールの導入が不可欠です。最後に紹介するサービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」は、業務の可視化、自動化、標準化を実現し、ITIL準拠の運用を支援します。

ITサービスマネジメントは、利用者の目線に立ちながら運用業務を効率化し、顧客満足度を高めることを目的としています。この顧客には、BtoBやBtoCの顧客だけでなく、IT部門の視点から社内の従業員も含まれます。このようなアプローチにおいて、ITILは、運用成功の事例やノウハウを集約したフレームワークとして重要な役割を果たします。その結果としてITILに準拠することで、トラブル発生時の迅速な対応や問い合わせの減少、変化への対応能力の向上といったメリットを得ることができます。

特に、ITガバナンスを強化する上で重要な要素が「変更管理」と「リリース管理」です。システムの変更や新機能のリリースは、財務システムを含む基幹業務に直結するため、これらの管理が不十分だと重大なリスクを招きかねません。このような課題を解決するためのプラットフォームとしてLMISが注目されています。

「LMIS」は、ITサービスマネジメントにおける可視化、自動化、標準化を実現するクラウドサービスです。このツールは、ITILに準拠したテンプレートを活用し、柔軟性と拡張性を備えた運用を可能にします。また、問い合わせ者やベンダー情報、構成情報を一元的に管理する機能があるため、変更管理やリリース管理をスムーズに行うことができます。さらに、システム構成要素とその関連情報を統合管理することで、影響範囲の特定や監査対応も容易になります。

監査対応の場面では、従来の紙資料やエクセルによる管理方法が、非効率であるだけでなく、ミスや情報漏れの原因になりやすいという課題が指摘されています。そのためLMISを活用することで、これらの問題を解消し、監査対応に必要なデータの収集・提示が効率化されます。例えば、ある企業では、従来エクセルで行っていたシステム変更の管理を「LMIS」に移行することで、業務負荷が大幅に軽減されました。その結果情報の一元管理により対応漏れがなくなり、監査対応の工数が約5分の1に削減されました。

さらに、「LMIS」は変更管理やリリース管理を中心に、運用チームやアプリケーションチーム間での情報共有を強化します。これにより、業務の透明性が向上し、プロセスのスムーズな進行が可能になります。特に、ITILのプロセスをベースにした運用テンプレートを活用することで、イベント管理やインシデント管理、問題管理などのプロセスを効率的に実現できます。

導入事例として、ある建設会社では財務関連システムに絞った監査対応が実現し、ITガバナンスの強化と業務効率化を両立させました。このような成功事例は、企業が直面する共通の課題を「LMIS」がいかに解決できるかを示しています。

「LMIS」を導入することで、ITサービスマネジメントの効率化が進むだけでなく、監査対応やコスト削減、ITガバナンスの強化といった効果も得られます。したがって、企業のIT部門にとって、「LMIS」はこれからの運用管理を支える強力な基盤になると期待されています。

ヘルプデスク機能を中心としたサービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」

「LMIS」は、インシデント管理をはじめ、ヘルプデスク業務やITIL導入といったさまざまな業務の課題を解決します。

LMIS

関連記事

Freetrial

無料体験版

LMISを無料で気軽に体験
まずはお試しから始めてみませんか?

サービスマネジメントプラットフォーム「LMIS」

Collection of cases

ITサービス
マネージメント
実践事例集

サービスマネジメント実践事例集 -「LMIS」の導入事例を多数ご紹介-

Download

資料ダウンロード

サービスマネジメントに関するノウハウ集、事例集を用意しています。

Freetrial

無料体験版

LMISを無料で気軽に体験
まずはお試しから始めてみませんか?

Contact

お問い合わせ

デモのご依頼、Webサービス化による
ビジネス化などご相談ください。