【2025年版】おすすめのITSMツール(ITサービスマネジメントツール)5選!メリットや機能を紹介

ITSMツールとは、提供するITサービスの品質を向上させるための取り組みを効率化するツールです。
近年、日本でもDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進される中で、多くの企業がITSMツールの導入を検討しています。
本コラムでは、ITSMツールの概要や機能、おすすめのITSMツールをご紹介します。
目次
ITSMツール(ITサービスマネジメントツール)とは
ITSMとは、Information Technology Service Managementの頭文字を取ったものです。
企業が、ユーザーに対して提供するITサービスの品質を、向上させるための取り組みを指します。
ITSMツールとは、このITSMを効率化するためのツールのことです。
なお、ITに限らず、サービスマネジメント全般について詳しく知りたい方は、下記のページをご覧ください。
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サービスマネジメントとは
ITSMツールを導入するメリット
ITSMツールを導入・活用することで、次の4つのメリットが期待できます。
業務の属人化を防げる
ITSMツールを導入することで、情報システム業務が標準化されます。
担当者ごとに業務の流れや、やり方が異なったままという問題が解消され、業務の属人化を防ぐことができます。
この結果、担当者の休暇や異動、退職によって業務が滞る事態を防げます。
ITサービス品質が向上する
ITSMツールの多くは、ITIL※などの業界標準フレームワークに準拠しています。
このため、ITSMツールを導入・活用することで、自然と業界標準に則った業務プロセスで業務が遂行されるようになり、ITサービスの品質向上が見込めます。
※ITIL…1989年にイギリス政府によって公表された、ITサービスマネジメントにおけるベストプラクティス(成功事例)をまとめた書籍群。
コストを削減できる
上記とも関連しますが、業界標準に則った業務プロセスへ変更することで、既存の業務プロセスで抱えていたムリ・ムラ・ムダの排除が期待できます。
この結果、業務の改善を実現でき、運用コストの削減につながります。
早期に問題発見・解決ができる
ITSMツールを導入することで、ツール内に過去のインシデント情報が記録・蓄積されるため、ナレッジとして活用できます。
インシデントが再発した際に、過去の対応で得られた知見や解決策を活用することで、早期の問題発見・解決が可能になります。
ITSMツールの機能
ITSMツールの主な機能として、「インシデント管理」「問題管理」「変更管理」「リリース管理」「構成管理」などがあります。
それぞれ、以下でご紹介します。
インシデント管理
インシデント管理とは、システムの稼働が想定外に停止してしまう「インシデント」を最小限に抑えたり、スピーディな復旧を実現するための機能です。
インシデント情報の登録や分類、インシデントの影響範囲や対応の優先順位付けをしてくれます。
問題管理
問題管理とは、インシデントの要因を調査・分析し、再発を防止するための機能です。
問題の解決策として、もしシステム変更が必要な場合は、次の「変更管理」機能と連携します。
変更管理
変更管理とは、システムの設定等の変更をスムーズに行い、悪影響を最小限に抑えるための機能です。
変更により障害が起きた場合などの対応をナレッジ化し、組織全体で共有することで、迅速な対応が可能となります。
変更管理機能を適切に活用することで、ビジネスの中断を最小限に抑え、円滑なITサービスの提供を実現できます。
リリース管理
リリース管理とは、ソフトウェアやハードウェア、その他IT関連の変更を計画的かつ安全に本番環境へリリースするための機能です。
変更管理と連携しながら、リリースの計画からリリース後のレビューまでを管理します。
また、リリース作業の自動化も可能です。
構成管理
構成管理とは、先述の「ITIL」で定義されている構成管理を実現するための機能です。提供するサービスを確実に把握し、品質を向上させるための機能です。
具体的には、情報システムの構成管理アイテムを「サービス」「ハードウェア」「ネットワーク」「ソフトウェア」「ドキュメント」に分けて管理できます。
おすすめのITSMツール5選
最後に、特におすすめのITSMツール5点をご紹介します。
LMIS(エルミス)
LMIS(エルミス)は、株式会社ユニリタが提供するITIL準拠のサービスマネジメントプラットフォームです。Salesforceを基盤としています。導入・活用することで、顧客に提供するサービスを適切にマネジメントし、課題解決と継続的な改善を実現します。
導入・活用の支援が充実しており、個社ごとに無償で実施している「活用クリニック」や、専門チームによるフォローアップを提供しています。
無期限の無料体験版が用意されているため、納得のいくまで試すことができます。
ServiceDesk Plus(サービスデスク・プラス)
https://www.manageengine.jp/products/ServiceDesk_Plus/
ServiceDesk Plus(サービスデスクプラス)は、効率的なITサービスマネジメントを実現するITSMツールです。導入・活用することでITSMの業務プロセスを改善できることをうたっており、ノーコードでカスタマイズできる点が特長です。
オンプレ版・クラウド版とも用意されているため、自社のニーズに合う方を選んで導入できます。
Freshservice(フレッシュサービス)
https://www.freshworks.com/jp/
Freshservice(フレッシュサービス)は、米国のFreshworks社(Freshworks Inc.)が提供する、AIが搭載されたクラウドサービスです。
株式会社サテライトオフィスなどが提供する日本版では日本語化が行われており、解りやすくローカライズされているため、英語が得意でない方も利用可能です。
ServiceNow(サービス・ナウ)
https://www.servicenow.co.jp/products/itsm.html
ServiceNow(サービスナウ)は、米国のServiceNow社(ServiceNow,Inc.)が提供するITSMツールです。こちらも、AIが搭載されています。
さまざまなアプリケーションのデータベースを1つのプラットフォームに統合し、業務の可視化や効率化を図れます。
また、ローコード、ノーコードでカスタマイズが可能です。
Zendesk(ゼンデスク)
https://www.zendesk.co.jp/service/
zendesk(ゼンデスク)は、米国発のクラウド型カスタマーサービスプラットフォームです。CRMなどのツールとの連携がしやすい点も特長です。
本来の用途は、カスタマーサービス部門向けに作られたシステムです。
ITSM導入の初期段階や、小規模組織での利用が適しているでしょう。
まとめ
ITSMツールは、自社のITサービス運用や管理を効果的かつ効率的に行うためには、不可欠なツールだといえます。
今後、ITSMツールはより高度化・多機能化し、AIや自動化機能を備えたものが主流になっていくでしょう。
企業はこれらの新しい技術を活用し、ITサービスの管理を最適化することで、ビジネス全体の競争力を高めることができます。
自社に最適なITSMツールを選び、ITサービスの質を高めることで、業務の効率化と顧客満足度向上を実現しましょう。
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