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膨大な紙資料の準備が必要だったシステム監査で、紙出力の時間や手間をほぼゼロに!|アース製薬株式会社 様

膨大な紙資料の準備が必要だったシステム監査で、紙出力の時間や手間をほぼゼロに!|アース製薬株式会社 様

蚊、ゴキブリ、ダニ、コバエなど、家庭の害虫駆除用殺虫剤から、園芸用(アースガーデン)、入浴剤バスロマン、洗口液モンダミンや芳香剤、消臭剤、防虫剤などの家庭用品に至るまで、常に暮らしを見つめ、ニーズにこたえる独創的な製品を提供するアース製薬株式会社(以下、アース製薬)。

同社は2007 年にIT サービスマネジメントを行うツールを自社で開発し、インシデント管理・問題管理・変更管理・リリース管理を行ってきましたが、社内システムのクラウド移行が進むにつれ、さまざまなツールもクラウド稼働の要求が高まってきました。また、システム監査時には、大量の紙資料を出力するため、膨大な時間と労力がかかっていましたが、「LMIS」の導入により、監査に関する業務を大きく改善することに成功しました。今回は「LMIS」導入の背景やその効果について、お話を伺いました。

導入メリット

  • 監査対応の情報をデータ化することで業務負荷を5分の1以下に
  • 情報を一元化的に管理することで対応漏れがなくなる
  • 障害監視から情報処置のための性能管理へ

LMIS以外の導入製品

導入の経緯クラウドへの移行の加速が「LMIS」導入の決め手に

管理本部 情報システム部

管理本部 情報システム部
部長
梶 晃 氏

アース製薬は、ユニリタと実に30年近くのお付き合いがあり、メインフレーム時代から多くの製品が導入されています。メインフレームのデータベース管理ソフトウェアと第4世代言語、システム効率化のための端末アプリケーション切り替えソフトウェアや、ダム端末からPCへの切り替えに伴うエミュレータ*1、帳票配信*2、データ抽出・変換ツール*3 などが導入されてきました。近年ではクラウド認証基盤*?も導入され、まさにユニリタにとってのヘビーユーザーがアース製薬なのです。

同社はITサービスマネジメントにおける、インシデント管理・問題管理・変更管理・リリース管理について、2007年に自社開発し、システムの資産・構成管理に関しては、Excelによる台帳で行っていました。この時点では、機能や価格のバランスを考慮した結果、ユニリタのITサービスマネジメントツールは導入に至りませんでした。

過去は、システムの構築・運用ノウハウを自社内に残すために自作することが多かったのですが、近年はERPや業務パッケージの導入が進んでいます。さらにシステムがビジネスに素早く対応するために、クラウドへの移行が加速しています。

これらを背景に、IT サービスマネジメントのシステムの刷新が2016年に行われ、その際選定されたのが「LMIS」なのです。

選定のポイントキックオフから3カ月で本番運用開始

管理本部 情報システム部

管理本部 情報システム部
ERPシステム課
課長
丸山 公剛 氏

導入のキックオフは2016年4月、6月上旬にはプレ運用を開始し、7月上旬には本番運用という短期間での構築を実現されました。この実現には、迅速な要件決定がポイントとなりました。まず、アース製薬とユニリタとの間で要件決定のためのミーティングを実施、アース製薬の関係者を集め、「LMIS」の現状の説明とアース製薬の現状の運用をすり合わせ、ツールの要件を1~2日程度で決定しました。

その後、ユニリタでの「LMIS」の教育後、自分たちの運用に合わせた入力画面の変更や、データの一括インポート・更新などをアース製薬側の担当者自身で行いました。これは、フロー変更以外のほとんどの設定変更をアース製薬側で行ったことになります。

構築当時の導入機能は、インシデント管理、変更管理、リリース管理、タスクまでの範囲に絞り、後の分析に必要な入力項目も極力抑え、登録工数の軽減をはかりPDCA の習慣化を重視して進めました。また「LMIS」に無い機能は実装しない方向で進めると言う割り切った考え方も短期導入を実現した背景のひとつです。

実際に、「LMIS」導入における作業を行った情報システム部の丸山氏と千葉氏は、「とにかくユニリタのサポートのレスポンスが早かったのが良かった」と当時を振り返ります。

導入の効果社外からの承認による業務効率アップといった効果も

管理本部 情報システム部

管理本部 情報システム部
システム開発課
千葉 芳文 氏

同社の情報システム部は、各担当の進捗管理ミーティングを、東京と赤穂の2 拠点でWEB 会議を利用し実施しています。自分が担当すべき業務は、すべて「LMIS」に登録されており、進捗が止まっているものは一目で分かるため、対応の漏れはなくなります。

また、外出することの多い情報システム部 部長の梶氏にとっては、従来の紙ベースでの捺印による承認作業が、クラウド化されたシステムにより外出先からも各種承認作業を行えるようになったことも、効率アップにつながる大きな効果だと言います。

導入の効果システム監査対応も「LMIS」で

「システム監査時には、大量のデータを出力し、膨大な時間をかけてチェックしていました。システム監査の際、LMIS を利用している企業があることを聞いたことも決め手になりました」(梶氏) 「これまでのシステム監査には、すべての書類および証憑書類を紙に出力し、段ボールに詰めて台車で運び、提出するという作業が必然なため、監査を迎える度に、情報システム部員の業務量が増大していました。また、監査が済んでも、これらの紙資料は一定期間の保存が必要とされているため、キャビネットを用意し、膨大なスペースを割く必要もありました。LMIS の導入は、こうした手間や時間の削減や、保管スペースを不要にしました。感覚としては監査にかかる業務負荷は5 分の1 以下になったのではないでしょうか」(丸山氏)

これから障害監視から予防処置のための性能管理へ

「今後はLMIS の活用範囲を、アース製薬およびグループで活用しているIT ツールを対象に、構成管理・イベント管理まで広げることを検討しています。その中で、サーバ・ネットワーク監視ツールであるSystem AnswerR G2*?と連携させて、サーバやネットワークのアラートをLMIS のイベント管理へ自動で取り込み、サーバやネットワーク機器の構成情報と関連付けさせるとともに、運用管理者がSystem AnswerR G2 のアラート情報をLMIS に転記する作業を無くすことにより、イベント発生から問題対処までの作業をスピードアップ、そして障害が発生する予兆を把握し、障害を未然に防ぐための性能管理へつなげて行ければと思います」(梶氏)

今回の取材を通じ、同社は、ユニリタにこれまで同様、時代の流れに沿った製品やサービスの提供を強く期待されているようでした。

障害監視から予防処置のための性能管理へ
  1. ITIL で定義されている『イベント管理』『インシデント管理』『問題管理』『変更管理』『リリース管理』『構成管理』として管理
  2. 案件種別『開発変更』『インフラ変更』『データ直接修正』『運用管理』『ジョブ変更』『アクセス管理』『進捗管理』は今まで通りの分類を利用
  3. 『システム依頼書』『テスト結果確認書』『本番登録申請書』の証憑は引続き利用

文中の注釈*

  1. ホスト端末エミュレータ「EXTES」
  2. メインフレーム帳票管理「A-SPOOL」
  3. データ連携・統合用高速ETL ツール「Waha! Transformer」
  4. シングルサインオンソリューション「infoScoop SSO」
  5. System AnswerR G2 はアイビーシー株式会社提供のネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワーク性能監視ツール

アース製薬株式会社

事業案内

医薬品、医薬部外品、医療用具、家庭用品などの製造販売並びに輸出入

設立 1892 年(明治25 年)

従業員数 33,065名(2023年3月31日時点)

URL https://www.earth.jp/

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